コラムシリーズ:外国人材の受け入れと「地域の日本語学習環境」

第2回:受け入れ企業にとっての「地域の日本語学習環境」の活用法
前回ご紹介した東京都の地域日本語教育。「なんとなく良い取り組みらしい」ということは伝わっても、
「では自社にとって何が嬉しいのか」までは、まだピンとこない方も多いかもしれません。
今回は、受け入れ企業様の目線で、3つのポイントに絞ってお話しします。
① 入社後も、日本語力は育っていくものだから
弊社のような登録支援機関が行う入国前教育は、業務に必要な日本語や礼儀作法を、いわば「基礎固め」として学習してもらっています。
けれど、「暮らしの中で使う日本語」というのは、実際に日々の生活を送りながら、少しずつ身についていくものでもあります。
地域の日本語教室は、そうした「入社後にじっくり育っていく日本語力」を、そっと後押ししてくれる存在です。
② “困ったときに頼れる、地域の窓口がある”
地域日本語教育の多くは、市区町村や国際交流協会などが主体となって運営しています。受け入れ施設のある自治体に問い合わせれば、
近くの教室や支援制度を具体的に教えてもらえることも少なくありません。
また、東京には、こうした支援の輪をさらに広げてくれる専門家ネットワークも存在します。
たとえばNPO法人CINGA(国際活動市民中心)は、2004年の設立以来、弁護士や行政書士、社会福祉士、日本語教師など、さまざまな分野の専門家が力を合わせ、在住外国人の相談支援や地域日本語教育の普及に取り組んできた団体です。外国人相談だけでなく、企業からの相談にも幅広く対応しており、いざというときに「頼れる先がある」という安心感は、受け入れ企業様にとっても心強いものではないでしょうか。 (出典:NPO法人CINGA公式サイト https://www.cinga.or.jp/)
このように、行政の窓口だけでなく、民間の専門家ネットワークという選択肢もあることを知っておくだけで、いざというときの心づもりが変わってくるかもしれません。
③“東京都全体が、同じ方向を向いているという安心感”
地域日本語教育の取り組みは、東京都の「2050東京戦略」の中でも「多文化共生社会の実現」として、はっきりと位置づけられています。
外国人材の受け入れは、一つの企業様だけが背負う挑戦ではなく、東京という街全体で後押ししようとしている流れの一部なのだと知っていただくことは、社内での理解を深めるうえでも、きっと力になるはずです。
次回は、こうした地域の体制と、弊社の入国前教育を組み合わせることで生まれる「二段構えの日本語教育」について、もう少し詳しくお伝えします。
